(株)リガクが発表したグラフェン・黒鉛の同定が可能となる新製品「GG Index」について当社が技術協力

グラフェンプラットフォーム株式会社は、X線分析・検査装置メーカーの株式会社リガク(本社:東京都昭島市 社長 志村晶)の新製品 「GG Index(Graphene/Graphite Index)」 について、グラフェンサンプルの提供や技術協力を行いました。
今後、当社は顧客企業とともに、本GG Indexの更なる検証を行い、グラフェン・黒鉛同定の標準化に向けて活動して行く所存です。

詳細については、次の株式会社リガクのリリース文をご参照ください。

-2018年7月2日(月)株式会社リガク 新商品 プレスリリースより-


グラフェン・黒鉛の遷移状態・性状の同定、原産地判定、製造方法判定などが可能となる
XRD指数計算ソフトウェア「GG Index」を発表

この度リガクは、グラフェンや黒鉛結晶の遷移状態・性状の同定、原産地判定、製造方法判定などが可能となる指数を計算するソフトウェア「GG Index(Graphene/Graphite Index)」を7月16日より販売開始します。

グラフェンは、炭素原子が網目のように六角形に結び付いてシート状になっている特異な結晶構造を持つことから、電子移動度が極めて高く、光学特性、熱特性、力学特性などでも優れた物性を示すことが知られています。このためグラフェンは、次世代材料として注目され活発な研究開発が進められています。グラフェンの製造方法としては、炭素原子を金属表面上でエピタキシャル成長させるCVD法(化学的気相成長法)などが知られていますが、近年、「剥離法」によって、黒鉛から簡単かつ大量・安価にグラフェンを得ることができるようになりました。しかしながら、グラフェンの原料となる黒鉛は、その科学的・定量的な測定方法、定義、そのための標準などがなく、SEM、ラマン分光、BETなどの測定方法で、限定的かつ主観的に評価されているのみでした。そのため、剥離法による高収率グラフェン合成に適した黒鉛を分別する方法がありませんでした。

GG Indexとは、XRDの測定値から求まる、層状結晶および六員環結晶のそれぞれの結晶性や欠陥についての3つの指数(「結晶の厚みと長手方向の長さ」「結晶の不完全性」「剥離容易性」)を指します。それぞれの値は、黒鉛業界では古くから使われていますが、これらに関連性を見出し、一つの指標としたことは世界初となります。3つの指数のうち、特に「剥離容易性」は多層グラフェン大量合成においては重要な指数であり、株式会社リガクが得意とするXRDのプロファイルフィッティング技術を用いることで、より正確な議論が可能になりました。また3つの指数の3次元的プロット機能は、グラフェンと黒鉛の同定・判定を行うだけでなく、様々な製品に求められるグラフェンや黒鉛の要求仕様、またそれに至るグラフェンと黒鉛の製造工程などの選定や最適化を行える可能性があります。なお、GG Indexの概念は、グラフェン研究開発を専業とするグラフェンプラットフォーム株式会社の発案であり、株式会社リガクは、グラフェンプラットフォーム株式会社からサンプル提供や技術協力を受け、GG Indexソフトウェアの開発を行いました。

※GG Indexソフトウェアは、当社製全自動多目的X線回折装置SmartLab 9kWとのパッケージ販売となます。SmartLab 9kWをお持ちのお客様には、GG Indexソフトウェア単体で販売いたします


https://www.rigaku.co.jp/rigaku.com/arrival/180702.html